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父の命日

今日は、父の命日。

 

亡くなったのは、私が小学一年のとき、夏休み中だった。

父をひとり残し母の実家へ帰省中に危篤状態になり、もどってきたときには息を引き取っていたらしい。

私は熱を出していたので、近所の親戚の家に預けられ、父に会えたのはお葬式でお棺に入っている姿だった。目を閉じたまま動かない父は眠っているだけにも見えて、不思議だった。もう、お別れなんだよって、叔母さんに言われた言葉が遠くに聞こえて、よくわからなかった。

悲しい、という気持ちもわいてこなくて、ただ茫然としていたように思う。

父のお酒のことでよく喧嘩していた母もずっと泣きはらした顔をしていたのを見て、母も悲しいんだなとぼんやり思った記憶がある。

悲しい、ということがよくわからなくて、涙も出てこなかった。

 

ちゃんとお別れができないまま、亡くなったときの状況も知ることのできないまま大人になり、長い時間が過ぎた。 

 

私達が父をひとりにしなければ、こんなに早く亡くなることもなかったのでは、との想いが頭から離れないでいた。何処かで母に対するわだかまりがあったのだと思う。